一般社団法人 士別青年会議所 第69代理事長 喜
多 聖 人
2025年度 スローガン
「必 笑」

〜はじめに〜
私たちは近年、JCの基本的な運動として、市民の意識変革の起点である会員拡大に重点を置き、新たな仲間との運動を共にしてまいりました。しかし、まだまだ道半ばであり、2025年度はさらに飛躍させ、多くの仲間と運動や活動を展開していきたいと考えています。私たち青年会議所は、地域の明るい豊かな社会の実現に向けて様々な運動や活動をしてきました。「明るい」とは楽しい、笑顔が溢れていることであり、「豊かな」とは経済的な豊かさや心の豊かさを指します。これらをまとめることで、様々な解釈ができると考えています。私は2025年度に、地域に楽しいと笑顔が溢れ、経済的だけでなく心も豊かになる運動と活動の実現に向けて「必ず笑う、笑える」、「必ず笑顔」が生まれる結果で終われるように「必笑」をスローガンに運動や活動をしてまいります。
〜経験〜
私は2018年度に入会し、本年度で7年目を迎えました。1年1年、多くの学びを得るなかで、私のなかで生き続ける3つの経験があります。
1つ目は、2019年度の委員長としての経験です。これは、委員長として事業を計画し、行動したことではありません。当時、私は休む時間がほしく、その旨を会に伝えていました。全員が受け入れてくれ、私がいつ戻ってきてもいいように準備してくれました。戻ってからは、休んでいた分の時間を全員が一緒になり協力してくれて、3つの事業を実施することができた「支えられた経験」。
2つ目は、2021年度の2度目の専務理事としての経験です。2020年度にも経験しましたが、感染症の影響で交流がなく、リモートが主流でした。2021年度は道北の多くの同期メンバーと交流することができ、意見交換や相談ができる関係が築けた「交流の経験」。
3つ目は、2024年度の道北エリア運営議長としての経験です。昨年、私は道北エリア運営会議の運営議長という職をお預かりし、道北エリアの士別・旭川・名寄・羽幌・深川・富良野・紋別・留萌・稚内9つの青年会議所が各地域により良い運動を展開していくためにはどうすればいいのかを考え、事業を構築し、少人数の会議体で3つの事業を開催した「協力と共有の経験」。この3つの経験を2025年度にしっかりと伝え、支え合い、様々な方々との交流、協力と共有をメンバー間でしっかりと行い、一つひとつの運動や活動を「必笑」に導く組織にしていきます。
〜未来へ〜
どの地域においても、人口減少に歯止めがきかないのは言うまでもありません。少子高齢化が進む時代、私たちが住む士別・剣淵・和寒・幌加内の地域においても、1980年に48,000人あまりの人口をピークに人で溢れていましたが、現在では24,000人に満たない人口にまで減少してしまいました。地域の未来を担う子どもがどれほど貴重な存在であるか、一人ひとりを大切にしなければなりません。子どもだけでなく私たち青年世代もそれぞれのふるさとを好きになり、一人ひとりが地域の未来に目を向け、輪が広がることが地域の未来を守り、成長させていくと考えます。子どもたちだけではなく多くの人を巻き込み未来へと笑顔を生み出していきます。
〜ふるさとの資源〜
自然豊かな、広大な土地を有するこのふるさとにおいて、その資源は最大限に活かされているのか。「合宿の里」として、年間20,000人もの実業団や学生達が訪れ、世界で活躍する選手たちに地域の成長を見せられているのだろうか。
昨年度、私たちはつくも水郷公園キャンプ場の整備事業をしました。私たち士別青年会議所にとって「つくも水郷公園」は、第49回を迎える士別天塩川まつり発祥の地であり、先輩達から歴史を紡いできた大切な場所です。また、夏休みの時期には多くの家族が訪れ、平日もソロキャンパーが多く訪れるこの公園は、2027年には士別青年会議所70周年の一つの事業として、50年前に埋設されたタイムカプセルの掘り起こしがあります。多くの市民に興味を持っていただけるように、今後も人を巻き込み、様々な事業をと考えております。
「合宿の里」としても訪れる選手たちにも地域の豊かな資源を感じていただき、今後も利用していただくために地域とのつながりも考えていく必要があると考えます。
年間を通して、地域の人口以上の来訪があるこの地域は、必要とされております。「何もない」のではなく、近くにいるから、住んでいるからこそ気づかないこの地域の宝を活かし、地域に、来訪する方に笑顔を届けたいと考えます。
〜つながりと活力〜
どの地域にも、様々な催しがあります。人と人が協力して紡がれてきたもの、新たに生まれてきたものがあると思います。そのどれもが一人でできるものでしょうか。多くの人がつながり、地域に活力や文化を生み出してきたのではないでしょうか。私自身、2025年度に地域の文化を再興させる一つの事業を立ち上げたいと考え、関係者に声をかけさせていただきました。その結果、5つの団体で計画を進めております。一人でできなければ誰かとつながればいい、私たちでできなければ、巻き込み、巻き込まれていけばいい、つながりがあれば活力は生み出すことができ、地域に笑顔が増えます。また、地域をまもるのもつながりが必要です。この地域は、地震や津波、台風の影響もあまり受けることのない場所です。しかし、災害が少ない地域であっても、有事に備えつながりを強化していかなければ、迅速な対応は取れません。士別青年会議所は士別市社会福祉協議会、士別ライオンズクラブ、士別ロータリークラブと2022年に防災協定を締結しています。こうした取り組みこそが地域の活力をまもることにもつながると考えます。
〜士別青年会議所の運動推進力〜
士別青年会議所は、近年10人前後で活動をしています。私が入会した2018年度は18人でした。約半数近くになりましたが、会員同士が協力、共有することで、今まで運動を続けてきました。しかし、人数減少による推進力の低下があるのも事実です。前段での「つながりと活力」と同じく新たな青年世代とのつながりを生み出し、共に活動をしていくことで、私たちの運動に理解をいただき、一人、二人と賛同を得ることができれば、新たな仲間が増え、低下した推進力の向上につながり、運動推進力を高めていくことが地域の活力を生み出します。
〜おわりに〜
私自身青年会議所に入会し、様々な困難を乗り越えたことで、多くの学びを得るとともに、多くの方々とのご縁をいただき成長し、2025年度理事長として、運動を展開していく所存です。家族、仲間、支えてくれる方々、そして自分のため、一つひとつの決断をしていきます。「やっておけばよかった……」と思うなら、やって失敗しても、次にチャレンジできる組織だからこそ、仲間を信じ行動し、自分の成長、仲間の成長が地域にとってスローガンである「必笑」をもたらしていくと信じ一年間を走り切っていきます。
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